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オンチにさせる八つの間違い

この回では歌をうたうさいの間違いについて考えてみましょう。

■〈正しい姿勢〉でうたうという間違い
歌をうたうときは「気をつけ」の姿勢でなくてはいけないと思っている人は、
あんがい多いようです。
安定した声を出すためには、安定した姿勢、安定した呼吸が大切です。
「気をつけ」の姿勢は何もしないでいる限りは安定しています。
しかし、うたうことを始めると、とたんに上下運動がはじまり
不安定になります。
上体を安定させるには、下半身がどっしり安定していることが必要で、
それにはゆったり腰掛けた状態の方が具合がいいのです。

■立ってうたうのがいいという間違い
うたう姿勢として、立った姿勢が悪いというわけではありません。
しかし、立ってうまくうたうにはすわってうたうより
高い技術(歌唱力)を必要とするのです。

■〈いい声〉でうたおうとする間違い
歌は特別な声でうたうもの、と思い込んでいる人はかなり多いようです。
人はリラックスして話しているときは、たいてい地声で話します。
地声は声帯をリラックスして出す声なのでカバーする音域も広く、
個性的で自由自在なうたい方ができます。
地声でうたうということは発声器官をフルに使って、リラックスしてうたうことであり、
個性的にうたうということです。これはうまくうたうための第一条件でもあります。

■〈正しい発音〉でうたおうとする間違い
歌詞がよく聞きとれない、何とうたっているかよくわからないというのは、
歌手のうたい癖をマネしたり、気どってうたう人に多いものです。
発音を意識すると、緊張し、口がこわばり、発音はひとりでに悪いほうへ悪いほうへと傾いていきます。
人前でカラオケのマイクを握ったときには、自分の弱点を忘れることです。
「どんな発音をしていようと、これは私の個性なんだ」と強気に居直ることです。

■感情をこめてうたうという間違い
歌は心でうたえと、よくいいます。
楽しい歌は楽しく、悲しい歌は悲しく、気持ちをこめてうたうことは大切なことですが、
あくまで歌が「ちゃんとうたえる」場合です。
自分の音域をはずれると声が小さくなったり、音程がアヤフヤになり
声の出ないことを言葉つきや表情やアクションでカバーしようとします。
これはオーバーな感情表現をする人にほとんど共通していえることです。
くれぐれもご用心

■声を止めることの間違い
テンポが狂いがちな人にときおり見られるのですが、
声を急ブレーキをかけるように止める癖があります。
歌をうまくうたうのには、安定した声を出し続けるということが大切です。
そのためには呼吸の調子も安定している必要があり、
息をこま切れに断続させるのは好ましいことではありません。

■考えてうたうという間違い
週に一度か二度カラオケのマイクを握るといった人には、イメージした声を
即座にイメージどおりに出すということは、容易なことではないと思います。
こうした傾向は、声の出し方がむしろヘタな人にありがちで、
声がスムースによく出る人は、考え込んだりしないで反射的に声を出します。
結果としては、ぜんぜん考えないで声を出している人のほうが
無理もなく間違いもなく声が出ています。

いろいろな角度から、うたうさいの注意点について考えてみましたが、
そのすべてはリラックスということにつきます。
要するに「余計な緊張と負担をのどにあたえないこと」。
平たく言えば「気楽にうたえばうまくうたえる」ということです。
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